「九十九神曼荼羅シリーズ」について

     

■『九十九神曼荼羅(つくもがみ・まんだら)シリーズ』開始!

 我々NEOの面々が参加している新たな企画が始まりました! その名も『九十九神曼荼羅シリーズ』! これは「“九十九神”という存在をモチーフにして、作家各自がそれぞれ短編小説を書く」という企画です。書き上げられた作品は順次、「小学館eBooks」から電子書籍として配信されます。我こそはという熱い意気込みに燃える新進気鋭の作家たちが、腕によりをかけての参戦です! 乞うご期待、です! どうかお楽しみに!!

 この『九十九神曼荼羅シリーズ』は電子書籍のための、書き下ろし企画です。つまりこれまでの主流だった「紙の本をそのまま電子データ化した電子書籍」ではなく、「最初から“電子書籍にするために”作成された電子書籍」です。電子書籍はこれまでにはできなかったことを可能にしてくれます。その一つとして『九十九神曼荼羅シリーズ』では、表紙だけではなく中のイラストもフルカラーの美麗なものになっております(注意:フルカラーで表示可能な環境での場合。お使いの端末の仕様等によっては白黒でしか表示できない場合もございますので、ご注意ください)。また使用されているイラストの数も通常の短編小説よりも多いです。電子書籍ならではの「ビジュアルへのこだわり」がこの企画の特徴の一つなのです。

 また「短編小説のばら売り」という部分も、この企画のアピールポイントです。現在アメリカでは「E-SINGLE」というネーミングで短篇小説一篇ごとの販売が行われており、電子書籍マーケットの新たな潮流になっております。そう。紙の媒体では短編小説は例えば短編集という形にまとめるなどしないと提供ができませんでした。ですが電子書籍でなら、一つ一つの短編を読者の皆さんにそのままお届けすることができます。我々作家側にとっても、大袈裟なことを言わせて頂ければ日本の出版界にとっても、この『九十九神曼荼羅シリーズ』は来るべき「日本版 E-SINGLE」の魁の一つとなる、そんな風に自負いたしております。

 電子書籍という新たなツールは今までには存在すらしなかった可能性を我々に提示してくれています。きっとこれからも様々な選択肢が提供されるのではないかと思います。新しい時代に臆することなく挑む。『九十九神曼荼羅シリーズ』はその第一歩である、と言えるでしょう。



■そもそも「九十九神」とは?

 “九十九神”というのは、“年を経た器物などに魂が宿った存在”のことです。付喪神と書くこともあり、今はあまり馴染みがないかもしれませんが、平安時代には絵巻などに百鬼夜行の図として好んで描かれた題材です。言わば妖怪世界の古株といったところでしょうか。「つくもがみ」という呼び名は耳慣れていなくても、例えば「唐笠お化け」、「一反木綿」、「お化け提灯」などの妖怪は多くの方がご存知なのではないでしょうか。これらは全て九十九神です。人間が使っていた物に霊魂が宿って動き出せば、それは九十九神なのです。

 一説によると「つくも」というのは「つぐもも(次百)」が約された言葉で、意味は「百に満たない」、つまり「九十九」のこと。「百」から一つ足りない、100%ではなくまだ99%でしかない不完全な神様、完全無欠ではなくどこか未完成なところがある魂、それが「九十九神」なのだ、と言うことができると思います。そう考えると親しみやすい、なかなかに魅力的なキャラクターたちです。

 面白いのは、九十九神自体は善でも悪でもない、というところです。九十九神は人間が長年使っていた器物、茶碗とか着物とかホウキとか、に霊魂が宿って化けた存在ですんで、人間と馴染みが深いのです。中には「大切に使ってくれてありがとう」ということで人間に福をもたらしてくれる九十九神もいます。一方では「よくも捨てやがったな」ということで人間に厄をもたらす九十九神もいます。九十九神が善の存在となるか悪の存在となるかは、人間次第なんですね。



■本企画の経緯等

 我々のところに最初にこの企画が持ち込まれた時は、「ゴミを擬人化したイラストがあるんですが、これに物語をつけられませんか?」という話でした。その時に「出来ますよ。だってコレ、現在の九十九神ですもんね」という意見が出たところから本企画はスタートしました。つまり元々は「出来合のイラストにストーリーをつける」という、ある意味“無茶ブリ”な企画でした(汗)。その後、参加希望作家も増え、パートナーとして「小学館eBooks」さんにも加わって頂き、企画の名称も『九十九神曼荼羅』になりました。

 本企画の特色は「自由」なところだと思っています。「九十九神」さえ出せば、その他の縛りは「一話完結形式の面白い短編小説であること」というのがあるだけです。舞台は現在でも過去でも未来でもどこでも構いませんし、九十九神を人間の敵として描いても味方として描いても中立な存在として描いてもいい。それは各作家の裁量に任せてあります。元々は「完成済みのキャラクターを使って話を作る」という企画だったのですが、これも現在は「作家側が自由に新たな九十九神を設定しても良い」となっております(どの作品が絵に物語をつけた“無茶ブリ作品”で、どの作品がそうではないのか、見破ってみるのも楽しいかもしれませんね:笑)。

 逆に言うと企画としての共通部分は本当に「九十九神」のところだけですんで、恐らく作家毎に全然雰囲気の違う作品が出来上がることになるだろうと思います(汗)。ですがそれはそれだけ、各作家の個性や特色が発揮されている、ということ。枠にははめず、あくまでも自由に。きっと各人が各様の『九十九神曼荼羅』を織り上げることになるはずです。目も眩むような華やかなのもあれば、背筋が凍りつきそうになるくらい衝撃的なのもあるかもしれません。短編小説ならではの様々な味わいを読者の皆様にご堪能頂ければ、と思っています。



■配信状況

 本企画の作品は、「小学館eBooks」から以下の電子書籍販売サイトへ、電子書籍として配信されます。それぞれの販売サイトで色々と違いもありますので、ご使用の情報端末(パソコン、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、電子書籍専用端末、etc)等、皆様のご都合に合わせてお選びください。

 電子文庫パブリ / PDABOOK.JP / 電子書店パピレス / ビットウェイブックス / BookLive! / honto / SONY Reader store / GALAPAGOS STORE / 紀伊國屋BookWeb (検索に「九十九神曼荼羅シリーズ」と入れてください) / 本よみうり堂 / 富士通BooksV



■『九十九神曼荼羅シリーズ』最新情報

 当サイト「SF Prologue Wave」に『九十九神曼荼羅シリーズ』に関する情報をアーカイブとして保存しておくための場所を設けておきました。このシリーズに関する情報を全てまとめておこうと思っていますので、「具体的にはどんな作品があるのか?」「誰が書いているのか?」等、各々の『九十九神曼荼羅』について知りたい方や最新の情報にアクセスしたい方は、是非 こちら をご覧になってくださいませ。よろしくお願い申し上げます。



(注意事項)
2015年2月20日に『九十九神曼陀羅』は『夢幻∞』にシリーズ名が変更になりましたが、混乱を避けるため、当サイトでは内容が九十九神曼陀羅である場合は、九十九神曼陀羅シリーズとしてカテゴライズし、紹介をしております。



(文責・片理誠)