「『北の想像力』の可能性~SF・怪奇幻想・アイヌ口承文芸」




イベントタイトル:OYOYOゼミ公開講座
   『北の想像力 〈北海道文学〉と〈北海道SF〉をめぐる思索の旅』(寿郎社)刊行記念
   「『北の想像力』の可能性~SF・怪奇幻想・アイヌ口承文芸」
・ゲスト
  巽孝之(慶應義塾大学文学部教授、SF評論家)
  三浦祐嗣(北海道新聞元文化部長、イスカーチェリSFクラブ元会長)
  松本寛大(ミステリ作家、ホラー評論家)
  丹菊逸治(北海道大学アイヌ・先住民研究センター准教授)
  岡和田晃(文芸評論家)
・日 時 :2014年5月22日(木) 20:00~22:30 (予定)
・会 場 :OYOYO
       札幌市中央区南1条西6丁目 第2三谷ビル 6階
       ※東急ハンズの西2軒隣のビル
       http://www.oyoyo16.com/top/about_access/
・入場料 :1000円(1ドリンク)
・主 催 :OYOYOゼミ http://p.tl/AInm
・協 力 :寿郎社 http://www.jurousha.com/
・お問合せ:art[あっと]oyoyo16.com


【FACEBOOK告知欄の掲載内容】
https://www.facebook.com/events/608936992527194/

【ご案内】
 総原稿数2000枚におよぶ大著、新刊『北の想像力 〈北海道文学〉と〈北海道SF〉をめぐる思索の旅』(寿郎社)が5月に刊行されます。これは北海道という地域から出発し、既存の文学のみならずSFやホラー、さらにはアイヌ口承文芸までを射程に入れる形で、北海道というトポス、さらにはフィクションと想像力の意味を根底から問い直す画期的な一冊です。その発刊を記念して、編者の岡和田晃さんと、アメリカ文学者・SF評論家の巽孝之さん、そして札幌在住の『北の想像力』の執筆メンバー三人が、「SF、怪奇幻想(ファンタジー/ホラー)、アイヌ口承文芸」という三つの切り口で「北の想像力」の可能性について縦横に語ります。札幌市近郊のSFファンの方々、あるいは北海道と文学に関心のある方、ぜひともお越しいただけましたら幸いです。

【開催概要】
 いよいよ、大著『北の想像力 〈北海道文学〉と〈北海道SF〉をめぐる思索の旅』(寿郎社)が刊行される。
 同書は、これまでの文芸評論の常識を覆す、圧倒的な密度と分量を誇るモンスター・ブックだ。
 北海道という地域から出発し、既存の文学のみならずSFやホラー、さらにはアイヌ口承文芸までを射程に入れる形で、北海道というトポス、さらにはフィクションと想像力の意味を根底から問い直す画期的な本となっている。
 その発刊を記念した本イベントでは、札幌在住の『北の想像力』の執筆メンバー、および「東京SF大全」の企画者・巽孝之が、「SF、怪奇幻想(ファンタジー/ホラー)、アイヌ口承文芸」という三つの切り口で、「北の想像力」の可能性について縦横に語る!

――地域をSF視点で読み替える「東京SF大全」企画の提唱者であり、夕張で開催された第51回日本SF大会Varicon2012で「北海道SF」についても縦横に語った、アメリカ文学者でSF評論家の巽孝之(慶應義塾大学文学部教授)。

――元北海道新聞文化部長で、北海道立文学館の企画展「荒巻義雄の世界」展の実行委員として同展を成功に導き、また北海道を代表するSFファングループ「イスカーチェリ」のメンバーでもある三浦祐嗣。

――島田荘司選「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」第1回受賞作『玻璃の家』(講談社)が「本格ミステリー・ワールド2010」誌での「黄金の本格」となり、待望の続刊『妖精の墓標』が高く評価され、また近年大ブームになっているクトゥルー神話にも造詣が深いた松本寛大。

――北海道大学アイヌ・先住民研究センターの准教授で、口承文芸を忠実に再現した「アイヌのお話アニメ」の監修をつとめるほか、北方少数民族の言語・文化についての紹介を精力的に行ない、またTwitterでは論客として幅広い支持を集めるアイヌ・ニヴフ口承文芸研究者の丹菊逸治。

これらの個性豊かなパネリストを取り仕切るモデレーターは、『北の想像力』の編集をつとめた文芸評論家の岡和田晃(上富良野町出身)が担当。

〈参加者プロフィール〉

●巽孝之(たつみ・たかゆき)
一九五五年、東京生まれ。アメリカ文学者、 SF評論家。日本SF作家クラブ会員。現在、慶應義塾大学文学部教授。コーネル大学大学院修了(Ph.D,1987)。主著に『サイバーパンク・アメリカ』(勁草書房、一九八八年度日米友好基金アメリカ研究図書賞)、『「2001年宇宙の旅」講義』(平凡社新書、二〇〇一年)、Full Metal Apache(Durham: Duke UP, 2006、二〇一〇年度IAFA[国際幻想芸術学会]学術部門賞)ほか。編著に『日本SF論争史』(勁草書房、ニ〇〇〇年、第二十一回日本SF大賞)、編訳書にダナ・ハラウェイ他『サイボーグ・フェミニズム』(トレヴィル/水声社、一九九一年/ニ〇〇一年、第二回日本翻訳大賞思想部門賞)ほか多数。『北の想像力』では、「第五十一回日本SF大会Varicon2012「北海道SF大全」パネル再録」に参加。

●三浦祐嗣(みうら・ゆうじ)
一九五三年札幌市生まれ。北海道大学工学部卒。一九七六年に北海道新聞社に入社し、編集委員、文化部長などを務め、二〇一三年二月に退職。イスカーチェリSFクラブ元会長。第一二回日本SF大会「EZOCON」実行委員長。短編「軌道交差」で第一回SFファンジン大賞(創作部門)を受賞。全日本中高年SFターミナル同人。共著に『科学・知ってるつもり77』(講談社ブルーバックス)、『歌の中の札幌』(札幌市教委編さっぽろ文庫)など。『北の想像力』では、「北海道SFファンダム史序論」を担当。

●松本寛大(まつもと・かんだい)
一九七一年札幌市生まれ。ミステリー作家。二〇〇八年、『玻璃の家』(二〇〇九年講談社刊)で島田荘司選 第一回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞。著書に『妖精の墓標』(講談社ノベルス)があるほか、短編『最後の夏』が『ミステリ・オールスターズ』(角川文庫)に、『I・C』が「ジャーロ」No.40(二〇一〇年十二月号)に掲載。『クトゥルフ神話TRPG』における仕事も手がけており、『クトゥルフカルト・ナウ』(エンターブレイン)『クトゥルフ・ホラーショウ』(アークライト)に寄稿。また、朝松健・著『崑央(クン・ヤン)の女王』(創土社)の解説を執筆している。『北の想像力』では、「朝松健『肝盗村鬼譚』論――「窓」の向こう側の世界」を担当。

●丹菊逸治(たんぎく・いつじ)
一九七〇年生まれ、東京大学文学部卒・千葉大学大学院修了。文学博士。北海道大学アイヌ・先住民研究センター准教授。専門はアイヌ語アイヌ文学・ニヴフ語ニヴフ文学・口承文芸論。アイヌ語およびアイヌ口承文芸の研究をしつつ、一九九九年よりサハリン島のニヴフ民族の口承文芸を現地調査を通じて再構築する研究を続けている。二〇一二~一三年度にアイヌ文化振興・研究推進機構が製作した全編アイヌ語による短編アニメ集『オルシペ・スウォプ1・2』(シとプは小文字)の編集委員会に加わり文化考証を行なう。一般向け文章としては「ニヴフ文化の伝承者たち」(小長谷有紀ほか編『次世代をはぐくむために 昔話研究を幼児教育に活かす』国立民族学博物館)、ニヴフ語の一般向け教材を中川裕監修『日本語の隣人たち』(白水社)に執筆している。『北の想像力』では「SFあるいは幻想文学としてのアイヌ口承文学」を担当。

●岡和田晃(おかわだ・あきら)
一九八一年北海道空知郡上富良野町生まれ、早稲田大学第一文学部卒業。日本SF作家クラブ会員。ジャンル横断的な活動を旨とする。「「世界内戦」とわずかな希望――伊藤計劃『虐殺器官』へ向き合うために」で第五回日本SF評論賞優秀賞受賞。著書に『「世界内戦」とわずかな希望 伊藤計劃・SF・現代文学』(アトリエサード/書苑新社)、共著に『しずおかSF 異次元への扉』(財団法人静岡県文化財団)、『21世紀探偵小説 ポスト新本格と論理の崩壊』(南雲堂、第13回本格ミステリ大賞候補作)など多数。編著に『向井豊昭傑作集 飛ぶくしゃみ』(未來社)。翻訳書に『H・P・ラヴクラフト大事典』(共訳、エンターブレイン)など。ゲームライティングの仕事も多数あり、著書にリプレイ小説『アゲインスト・ジェノサイド』(新紀元社)。『北の想像力』では、主に統括と編集を担当。


【書籍紹介】

『北の想像力 《北海道文学》と《北海道SF》をめぐる思索の旅』
文芸評論家・岡和田晃 編
A5判上製 768頁(予定)……予価:本体7000円+税
2014年5月刊行予定
総原稿枚数2000枚!

日本SF評論賞受賞者たちを中心とした気鋭の批評家たちによる、「世界文学」「辺境文学」としての《北海道文学》を、ポストコロニアリズム理論を含むSF的(近代科学的・思弁的)視点から読み直した知的興奮に満ち満ちた批評実践の書、札幌の出版社から堂々刊行!

序論 「北の想像力」の可能性(50枚)
第一部 「北の想像力」という空間
 田中里尚「迷宮としての北海道―――安部公房『榎本武揚』から清水博子『ぐずべり』へ」(95枚)
 宮野由梨香「「氷原」の彼方へ――『太陽の王子 ホルスの大冒険』『海燕』『自我系の暗黒めぐる銀河の魚』」(96枚)
 倉数茂「北方幻想 戦後空間における〈北〉と〈南〉」(55枚)
 石和義之「北と垂直をめぐって――吉田一穂」(94枚)
第二部 「北の想像力」とSF史
 巽孝之×小谷真理×松本寛大×増田まもる×岡和田晃「第五十一回日本SF大会Varicon2012「北海道SF大全」パネル再録」(90枚)
 三浦祐嗣「北海道SFファンダム史序論」(74枚)
 藤元登四郎×岡和田晃「荒巻義雄の謎――二〇一三年の証言から」(57枚)
第三部 「北の想像力」と科学
 渡邊利道「小説製造機械が紡ぐ数学的《構造》の夢について――北海道SFとしての円城塔試論」(88枚)
 礒部剛喜「わが赴くは北の大地――北海道SFとしての山田正紀の再読」(56枚)
 高槻真樹「病というファースト・コンタクト――石黒達昌「人喰い病」論」(64枚)
第四部 「北の想像力」と幻想
 忍澤勉「心優しき叛逆者たち――佐々木譲を貫く軸の位置」(90枚)
 松本寛大「朝松健『肝盗村鬼譚』論――「窓」の向こう側の世界」(118枚)
 丹菊逸治「SFあるいは幻想文学としてのアイヌ口承文学」(68枚)
第五部 「北の想像力」とリアリズム
 東條慎生「裏切り者と英雄のテーマ――鶴田知也「コシャマイン記」とその前後」(100枚)
 横道仁志「武田泰淳『ひかりごけ』の罪の論理」(151枚)
 岡和田晃「辺境という発火源――向井豊昭と新冠御料牧場」(153枚)
第六部 「北の想像力」と海外/メディア
 橋本輝幸「キャサリン・M・ヴァレンテ「静かに、そして迅速に」」(15枚)
 藤元登四郎「フィリップ・K・ディック『いたずらの問題』」(35枚)
 岡和田晃「川又千秋「魚」」(31枚)
 渡邊利道「侯孝賢『ミレニアム・マンボ』」(15枚)
 石和義之「伊福部昭『SF交響ファンタジー』」(20枚)
第七部 「北の想像力」を俯瞰する
 北の想像力を考えるためのブックガイド(170作品)
 北の想像力の地図
 索引