「カンパニュラの銀翼」中里友香



『カンパニュラの銀翼』(ハヤカワ文庫JA)

中里友香

早川書房/535ページ/2015年9月17日刊行

ISBN:9784150312039

1231円(税込)


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☆第2回アガサ・クリスティー賞受賞作・文庫化

 1920年代後半の英国。
 エリオットには秘密があった。資産家の子息の替え玉として名門大学で学び、目が見えない「血のつながらぬ妹」のため、実の兄のふりをして通いつめている。
 そんなエリオットの元に、シグモンド・ヴェルティゴという見目麗しき一人の男が現れるが……。
 エレガントな悪徳。
 高貴な血に潜む、病んだ「真実」――デラシネの貴公子シグモンドと、歴代の謎が織りなす、ゴシック浪漫ミステリー。

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文庫化にあたり、単行本における誤字・脱字等を修正しました。

文庫本は単行本とリーダビリティが微妙に異なってきますので、文庫本でも単行本と同じリーダビリティを保つために、改行位置や句読点の変更、字面を調えたりといったような手は加えています。

また文庫という特性上、単行本のときより、ルビを心持ち多めにふっています。

巻末のあとがき部分(525p~535p)に、『SFマガジン・2013年・1月号』に掲載されました、著者インタビューを再録しました。

当該作『カンパニュラの銀翼』をはじめとして、作品全般の傾向や作風、思い入れの深い登場人物は誰か、中里友香はSF作家なのか、それともミステリ作家なのか……といった突っ込んだところまで、語っております。

表紙絵は、単行本のときも魅力的な表紙絵を描いてくださった、鈴木康士氏。

単行本の時とはまた違った趣の表紙絵となっており必見。絵の中に吸いこまれそうな奥行きと雰囲気のある世界を描きだしてくださっています。ヨーロッパ的な情緒は、今作の表紙絵のほうが増している気もします。

シグモンドの美貌と、若々しさの奥に秘められている年齢の積み重ね、経験値……といったものまで、絶妙に滲みでています。



中里友香プロフィール


中里友香既刊
『カンパニュラの銀翼』