『月刊アナログゲーム情報書籍「Role & Roll」Vol.147「『エクリプス・フェイズ』入門シナリオ&運用ガイド アビス・オブ・シンギュラリティ」』

執筆:岡和田晃、監修:朱鷺田祐介(スザク・ゲームズ)、待兼音二郎(『エクリプス・フェイズ』翻訳チーム)


 岡和田晃

 「Role & Roll」(アークライト/新紀元社)は、会話型ロールプレイングゲーム(テーブルトークRPG、TRPG)や、ボードゲーム、カードゲーム等のアナログゲーム(電源を使わないゲーム)を扱う月刊総合情報書籍です(2003年創刊)。
 毎号、プロとして活躍中のゲームデザイナーやライターにより、様々なゲームの紹介やサポートがなされています。
 「SF Prologue Wave」でも、「Role&Roll」掲載の『エクリプス・フェイズ』関連記事は、継続的に紹介して参りました。

 今回ご紹介する「Role&Roll」Vol.147では、『エクリプス・フェイズ』入門シナリオ&運用ガイド「スカイ・アーク・クライシス」が掲載されています。
 「Role&Roll」にはこれまで、Vol.92からの体験版や、「エントリー・ミッション」という有名SF作品へのオマージュを含んだシナリオが掲載されてきました。
 その流れを受け、Vol.143掲載の「スパイダー・ローズの孤独」はブルース・スターリングの『蝉の女王』をイメージしたもの。
 Vol.144掲載の「スカイ・アーク・クライシス」は、マイクル・クライトン原作のSF映画『ジュラシック・パーク』のオマージュでした。
 Vol.145掲載の「女博士エヴァ・イオネスコの受難」はうって変わって一人用のシナリオ。ゲームブックのように遊びながら、自然にルールが習得できるスグレモノ。
 Vol.146掲載の「ザ・ゾーン:失われたモスク」は、火星のティターンズ検疫ゾーン(TQZ)、通称「ザ・ゾーン」を舞台にしたシナリオで、サプリメント『Sunward』(未訳)から設定の抄訳も付されています。

 今回の「アビス・オブ・シンギュラリティ」は、火星や木星周辺の小惑星帯を飛び回りながら、「弾幕」をかいくぐり、超・人類(トランスヒューマン)を誘惑する超技術の正体を探るというシナリオです。
 慣れていない人でもゲームマスターができるように、シナリオの構造自体は単純化し、その代わりにアクションを派手目にしたノワール調の内容にしてあります。Vol.143の「スパイダー・ローズの孤独」と対になるような内容ですので、連続して遊んでみるのも一興でしょう。
 なおアクション・シーンでは、ルールブックにこっそり記載されている風変わりなルールを活用するシーンがあり、『エクリプス・フェイズ』経験者の方を含めて大いに笑っていただけると思います。
 敵キャラクターのデータ設定も、未訳サプリメント「X-Risks」をベースに工夫してみました。
 なおシナリオのイメージ・ソースは、チャールズ・ストロス『シンギュラリティ・スカイ』。RPGライターとしてのキャリアもあり、ニュー・スペースオペラという新潮流を代表する作家の一人です。


 「SF Prologue Wave」の小説を読んだら、ぜひ、実際に『エクリプス・フェイズ』世界に飛び込んでみましょう!
 あなたのクリエイティヴィティが、さらに刺激されること、間違いありません。



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