「ソロモンの指輪VR」窓川要


(PDFバージョン:soromonnnoyubiwavr_madokawakaname
 子供の頃、ニュースで見かけた犬用ヘッドマウントディスプレイに、心をときめかせたことがある。飼い犬と一緒にバーチャルリアリティの世界を歩く――想像するだけで楽しかったし、未来の技術に胸が躍った。一つだけ問題だったのは、そのニュースが四月一日付けだったということだ。
 同じく子供の頃、当時流行し始めていた体感型の映画に、夢中になったことがある。音と映像だけでなく、匂いや風まで体感できる――かつてない体験に、大いに興奮したものだ。周囲の大人達は、「こんなの子供だましだ」と概して冷笑的だったけれど。
 月日は流れた。当時まだ物珍しかったバーチャルリアリティ――VR技術は、今や当たり前のものとなっていた。視覚効果だけでなく、嗅覚や触覚を再現する技術も発達し、今やVRには欠かせない要素となっていた。そしてそれは、視覚よりも嗅覚を頼りとする犬たちを、VRへと招待するための根幹となる技術でもあったのだ。
 どこまでも続く夏の高原に、僕は立っていた。
「ちゃんと使えてはいるんですけどね、あんまり乗り気じゃないんですよねえ……」
 気怠げにうずくまる大型犬を撫でながら、彼女はそう呟いた。
「大丈夫です。僕が開発した『ソロモンの指輪』なら、きっと彼が……ハチローくんが望んでいるものが何かも分かる筈です」
 太鼓判を押す僕を見上げながら、彼女は弱々しく微笑んだ。


 僕が開発したVRシステム『ソロモンの指輪』は、動物とのコミュニケーションを目的としたものだ。
 着想元となったのは全身麻痺患者向けのコミュニケーションシステムだった。このようなシステムは、僕が子供の頃――2010年代には既に存在していた。画面上に絵やアイコンで選択肢を表示し、患者の脳活動を読み取り、どの選択肢に注目しているかを判別することでコミュニケーションを図る、というものだった。
『ソロモンの指輪』は、これと同じ原理で、より高度に、動物とのコミュニケーションを図る。目下その対象となっているのは、犬だった。
 犬用VRは既に世界中に普及しているが、それらは主に、VR空間での散歩を目的としたものだ。つまり、現実の延長に過ぎない。僕がVRに求めるのは、「現実では不可能なこと」だった。
 僕は仮想上の高原にうずくまる大型犬を見下ろした。今回の被験者であるハチロー君だ。
 ハチロー君はちょうど一年前の夏に事故に遭って以来、すっかり弱ってしまったそうだ。それ以来こもりきりな彼を慰めようと、飼い主である城田さんは犬用VRを購入した。この真夏の高原のような、広い世界を見せてあげようとしたのだ。しかし……今のところ、その結果は芳しくないのだという。
「事故に遭ったのは、私の所為なんですよ」
 彼女は白い髪を掻き上げながら悲しげに呟いた。
「……事故に遭う少し前に、夫が亡くなりまして。もう歳だから、仕方がないんですけどね。それで私ったらぼんやりしてて……お恥ずかしい話ですけど、よく覚えてもいないんですよ。心ここにあらずで、どうも赤信号に気付かなかったみたいなんですね。それで、ハチが進むに任せちゃって……」
 彼女は慌てたように笑顔を取り繕った。
「ごめんなさいね、こんな暗い話。それより早速見せてくださいな」
「……そうですね。では、簡単なところから」
 僕は仮想上のコンソールを呼び出し、『ソロモンの指輪』を起動した。ハチロー君の傍に屈み込むと、彼は不思議そうに僕を見つめた。
「びっくりさせたらごめんね」
 僕はハチロー君の眼前、高原の地表に手をかざした。
 目まぐるしく七色に移ろう虹色の「何か」が、そこに現れた。
「あら、綺麗ね。何を見せてくださるの?」
「……僕にも分かりません。このサイズですと、食べ物とか玩具とか、花とか虫とか……」
「面白そうね」
 幸いハチロー君は落ち着いた様子で、しかし興味津々な風に虹色の「何か」に見入っていた。これなら大丈夫そうだ。
『ソロモンの指輪』は、麻痺患者向けコミュニケーションシステムの発展型である。絵やアイコンを表示して選択させるのではなく……代わりにこの虹色の「何か」を生成する。この虹色の「何か」が、アイコンの代わりなのだ。
 虹色の「何か」は、目まぐるしく姿を移ろわせている。ある瞬間には花のように見え、ある瞬間には食べ物のようにも見える。もちろん、犬にも知覚しやすいように、匂いも放っている。一瞬一瞬移ろいゆく見た目と匂い。これは認識能力ぎりぎりの、超高速ルーレットのようなものだ。超高速であらゆるものを提示すれば、必ず被験者が望む「何か」も表示される。その瞬間、被験者の脳活動・身じろぎや眼球などの身体活動に、強い反応が検出される。花のようなものを見た瞬間に反応が検出されれば、被験者の望みは食べ物でなく、花だと分かる。次の段階では花のようなものばかりを提示することで、具体的に被験者が望んでいる花が何であるかを読み取っていく。これを超高速で繰り返し、被験者の望んでいるものそのものを、VR空間上に出現させるのだ。
 数秒の後、虹色の「何か」の姿が収束し、ハチロー君の望んでいるものが姿を現した。
「あら」
 ハチロー君は城田さんを見上げた。
 彼の鼻先に揺れるのは、スミレの花だった。
 犬は主に嗅覚によって現実を認識する。『ソロモンの指輪』のデバイスも、あらゆる匂いを瞬時に生成・消滅できるようになっている。当然、僕もこのシステムを開発するにあたって、犬の嗅覚については学んでいた。
「なるほど。犬はスミレの匂いが好きだといいますね……」
「そうですね。ハチにとっても、好きな匂いではあるでしょうね。でもそれ以上に、思い出の匂いなんです」
「思い出?」
「夫が生前、スミレが好きだったんです……私はあまり、花のことは分からないんですけどね。ハチを飼い始めた頃は、犬がスミレを好むなんて知らなくて……てっきりあの人が好かれてるものだと」
 彼女は遠い日を懐かしむように、品の良い笑顔を浮かべた。
「犬は頭のいい生き物ですし……記憶力もいいようですね」
「犬にだって思い出はあるし、生涯があるのでしょうね」
 犬が生涯という概念を持っているとしたら、それは物語を理解できるということなのだろうか。理解できるということは、あるいは犬にも物語が作れるのだろうか。そうだとすれば、犬はどんな物語を紡ぐのだろう。
 僕は引き続き『ソロモンの指輪』のデモを行った。少しずつオブジェクトのサイズを大きくしても、ハチロー君は見事に使いこなした。ことあるごとに城田さんの様子を窺うのが気になったが、彼の精神は、まだ衰弱しきってはいないようだった。
「それでは……ハチ君も慣れてきたようですし、大丈夫そうですね。そろそろやってみましょう」
「何を見せてくださるの?」
「ハチ君の望む世界です……ちょっと驚きますよ」
 僕はコンソールを操作した。すると少しずつ、周囲の景色がぼやけ始めていった。風にそよぐ夏草が輪郭を失い、青々した色がにじみ、大気へと融け込んでいった。水彩画に似ていた。
 僕と城田さんとハチロー君を残して、世界の全てが消失した。宇宙空間のような果てしない無に取り囲まれ、城田さんはぎゅっとハチロー君を抱きしめた。当のハチロー君は……意外なほど落ち着いた様子で、じっと僕を見つめていた。まるで何が起きるか理解しているかのように。
「それでは、始めましょう」
 僕がコンソールを操作するや、世界が虹色の「何か」に包まれた。
「まあ……これ大丈夫なんですか」
「大丈夫ですよ、ほら」
 虹色の大気の至るところが、少しずつ輪郭を帯び始めていた。先ほどスミレを生成した時と同じように、いまハチロー君によって、周囲の景色そのものが形作られようとしているのだ。
 これこそが『ソロモンの指輪』の究極型だった。限られた選択肢だけではコミュニケーションはできない。本当のコミュニケーションを実現するには、あらゆる選択肢の提示が必要なのだ。手に取れる物だけでなく、もっと大きなもの、そして地形や風景なども扱う必要がある。そのためには、VR空間そのものを変化させなければならないのだ。
 やがて、周囲の全てが形作られた。輪郭がぼやけ、鮮やかさがなく、若干ディテールにも欠けるが、コンピュータによる補助もあって破綻なく形を保っていた。ありふれた日本の住宅街のように見えた。
 城田さんは困ったように微笑んでいた。
「……これ、うちの前ですね」
「なるほど。やっぱり我が家が一番ということでしょうか……ん?」
 と、納得する僕たちを尻目に、異変が起き始めていた。
 地面がゆっくりと滑っていく。
 僕は慌てて地面に手を突いた。しかしそんなことお構いなしに地面は滑っていく。厚さのないガラスを隔てているかのようだ。見ると、城田さんも同様に、驚いた様子で僕を見つめていた。
「何が起きてるんです?」
「街が……動いてますね」
 僕と、城田さんと、ハチロー君。三者の距離は変わらないまま、ゆっくりと、周囲の景色が後方に流れていった。僕たちはいま、足を動かすこともなく、街の中を進んでいた。僕たちではなく、街の方が動いているのだ。完全に透明な自動車に乗っているようだとでもいうべきだろうか。
 やがて城田さんが口を開いた。
「これ、いつも散歩してたルートです」
 彼女は周囲を見回して、不意にある一点に目を止めた。
「そうよね。あの日のまま……」
「何ですか?」
「あそこに、青い平屋があるでしょう? ちょっと輪郭がぼやけてますけど、あれたぶんコンビニなんですね。でも、三ヶ月前に閉店してるんです。それからあそこ……空き地ですね。今は家が建ってます。一年前は、空き地だったんですけどね」
 一年前、という言葉に奇妙な重みがあった。周囲は夏めいていた。どうやらここは、ハチロー君が事故に遭った日の街並みを再現しているらしかった。
「……もうすぐあの交差点だわ」
 城田さんの声はひどくかすれていた。怖々とハチロー君に触れ、窺うように顔を覗き込んだ。
「ねえハチ、あなた――私に何を見せようとしてるの?」
 ざわつく胸を抑えられないまま、僕たちは交差点に差し掛かり――
「あっ!」
 思わず声を上げてしまった。城田さんは僕を見て、その視線の先を見て、凍り付いたように動かなくなってしまった。
 ゆっくりと動いていた周囲の景色が止まった。
 僕たちは交差点を前にして――そこにある二つの影に目を奪われていた。
 犬を連れた老女の背中が、そこにあった。城田さんはその背中――一年前の自分とハチロー君の背中に釘付けになったまま、その瞳を潤ませていた。
 ハチロー君は、一年前の街並みだけでなく、散歩する自分たちの姿すら、VRによって再現していたのだ。
 ならば、この後に起こる出来事とは何か。
「やめて」
 ハチロー君は吠え声一つ発さぬ不気味な静寂を保ったまま、一年前の自身と、その飼い主の背中を見つめていた。
「お願い。私が悪かったのよ。ごめんなさい、ごめんなさい……」
 城田さんはこれから起こるであろう悲劇を予期し、ほとんど泣くような声を上げ――
 だが、僕は違和感を感じた。
 城田さんは、夫の死に意気消沈していた事故当時のことを、よく覚えていないと言っていた。
 彼女は、ぼんやりしていた自分が赤信号に気付かなかっため、ハチロー君は事故に遭ったと言っていた。
 だが、いま僕たちの目の前にある状況は、彼女の認識と食い違っていた。
 一人と一匹は、横断歩道を前にして――ちゃんと立ち止まっていたから。
 不意に、緩んでいた手綱が張り詰めた。
「やめて!」
 金切り声の制止も届かず――再現された一年前のハチロー君が飛び出した。
 そう、ハチロー君の方が飛び出したのだ。
 ――これが、一年前に起きたことの真実なのだろうか?
 だが、そこから先は明確に一年前とは異なっていた。
 交差点に、車は来なかった。
「えっ……」
 城田さんは眼前の光景に目を奪われていた。
 急に飛び出した大型犬の力には敵わず、老女は犬に引かれて交差点に進入し、しかし無事に向こう側へと渡り終えた。息を切らせた老女は、しかしすぐに自分を取り戻し、どうやら、飛び出した飼い犬を叱責しているようだった。そんな叱責も伝わっているのかいないのか、犬は嬉しそうに尻尾を振り、「見て見て!」と言わんばかりに花壇に前足を載せ、飼い主を見上げていた。
 怒っていた飼い主は花壇へと目を向け、そして、不意に脱力してへたり込み、犬を抱きしめた。
 花壇には、スミレの花が咲いていた。
 幸せだった日々を象徴する花が。
 交差点のこちら側で――現在のハチロー君が、現在の城田さんの頬をどこか申し訳なさそうに一舐めし、悲しげに一つ、か細い声を上げた。「本当は僕が悪かったんだ、ごめんね」とでも謝るかのように。


 あれから一年が経ち、再び夏が来た。
 ハチロー君が亡くなったと聞き、僕は城田さんの下を訪れた。
「本当に、優しい子でした」
 寂しげな声音の奥に、しかし間違いなく、幸福を噛みしめるような響きがあった。
「結局のところ、悪いのは私だったんです。それは間違いありません」
 言うまでもなく、それは二年前の事故のことだった。
「ぼんやりしてましたし、歳なんですかね、交差点で止まったのか、そうでないのかも覚えていなかった訳ですけれど。いずれにせよ、飼い主の不注意ですし……あの子は、私を励まそうとして、スミレの花に飛びついたんでしょうからね」
 すん、と静かに鼻を啜る城田さんに、僕はただ黙って頷いて見せた。
「犬は記憶力のいい生き物ですし、物分かりもいいですし、何と言っても、あの子は家族ですから。分かっていたつもりでしたけれど、でも、それ以上に、支えられていたんですね。罪が消えた訳ではありません。でも、しっかり生きなくちゃ、と、そう思いました」
 彼女は幸福そうに微笑み、丁寧に頭を下げた。
「どうもありがとうございました。あなたの発明が、他の人――いえ、他の全ての動物たちを幸せにすることを、祈っています」


 信号を待つ間、アスファルトから立ち上る遠い陽炎を見つめていた。蝉の声にかき消されそうではあったけれど、小鳥の声を模したチャイムはしっかりと僕の耳に届いた。僕は前を向き、青く光る信号を見つめ、念のため左右を確認して向こう側へと足を踏み出した。
 二年前、ハチロー君はこの交差点で車にはねられた。
 横断歩道を渡ると、小さな花壇があった。その場にしゃがみ込み、揺れる花々を眺めた。真っ赤なサルビアが目を引いた。犬には赤色錐状体がないから、きっとこの花の色は沈んで見えるのだろうな、と僕は思った。
「ハチロー君」
 呟く声など誰にも届かない喧噪の中で、僕は彼へと呼びかけた。
「君は、嘘を吐いたのか?」
 僕の開発した『ソロモンの指輪』は、ハチロー君にコミュニケーションの手段を与えた。
 彼は虹色の世界を操り、自分が伝えたかった想いを伝えた。それは事実だろう。
 だが、伝えたい想いが、必ずしも真実だとは限らない。
 城田さんは、自分が交差点に進入したため、ハチロー君は事故に遭ったのだと考え、そのことを気に病んでいた。
 ハチロー君がVRで再現して見せたのは、そうではなく、事故の一因はハチロー君自身にもあったのだ、ということだった。
 だが、あれは嘘なのだ。少なくとも、事実ではない。
「スミレは夏には咲かないんだよ」
 念のためこの花壇を管理している自治会にもこっそり問い合わせてみたが、スミレが植えられていたという事実はなかった。
 あらゆる動物の言葉が分かるという魔法のアイテム「ソロモンの指輪」。そんな大それた名前を冠したのは僕だったけれど、どうやら僕の発明は、本質的にそれとは少し異なっていたらしい。この技術は僕たち人間に「心を読む能力」を与えるのではなく、動物たちに「想いを伝える能力」を与えるものだからだ。
 かつて人類は、とんでもない事実に気付いてしまった。
 それは、現実の事物を伝達するにあたり、それそのものは不要であるということだった。
 ある地形について議論するために、必ずしも実地に赴く必要はない。ある獲物について議論するために、必ずしも実物を連れてくる必要はない――代わりになるものさえあれば。
 それが、「図」の発明である。
 地図があれば、実地へ赴く必要はない。輪郭程度でも描ければ、獲物の急所を指し示すことができる。身振りや声では伝えきれない具体的な情報も、図であれば伝達できる。
 図とは、情報を伝えるために符号化された現実のことである。
 現実は符号化できる、掌の内で扱える、という驚異的な気付きが、そこにはあった。
 やがて図は洗練され、より符号化の度合いを高めた。
 言語の誕生である。
 言語とは、掌の内で扱える、「現実の代わりのもの」なのだ。
 ――ならば、VRがその、掌の内で扱える「現実の代わりのもの」でなくて、一体何だと言うのだろう。
 VRとは――図や言語に匹敵する発明なのだ。
 現実の符号化。これまでその発明は、人類の専有物だった。なぜなら、図や文字を描きうる器用な手先も、言語を発しうる精巧な発声器官も、人類特有のものだったから。
『ソロモンの指輪』にはそのどちらも必要ない。
 僕たち技術者が研究し、デバイスを用意すれば、この発明は、ある程度の知能を有するどんな生き物にでも扱える。すなわち――あらゆる生き物に言語を与えうる。
 だがそれは、彼らの赤裸々な「心」を読み取る技術ではない。
 彼らに「言語」を扱わせ――望む情報を伝えさせる技術なのだ。
 例えそれが、真実でない情報だとしても。
 バベルの塔の寓話に曰く、人々には統一された言語があったという。
 僕は今、全人類どころか、全生物の統一言語を生み出そうとしているのだろうか?
 全ての生物に想いを伝える手段を――嘘すら吐きうる手段を、与えようとしているのだろうか?
 僕は立ち上がり、サルビアに背を向けた。いま僕の胸の内にあるのはスミレの花だった。ハチロー君の紡いだ嘘は、正直なところ驚くべきものだった。犬にも嘘を吐く能力がある……とする研究結果は知っていたが、これほどの高度な知能があるとは、僕自身思っていなかったからだ。彼らが言語を扱えないのは、単に人類のような手や喉や目などを持っていなかったからなのだろうか。問題は知能ではなく、器官にあったのだろうか。器官による垣根さえ取り払われれば――彼らにはいくらでも「伝えたい想い」があるのだろうか。
 優しい嘘すら、吐くのだろうか。
 人間がそうであるように。
 少しの距離を隔てた交差点の向こう側で、尻尾を振る柴犬が飼い主の顔を見上げていた。彼にも何か、伝えたい想いがあるのかも知れない。



窓川要プロフィール