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カジオ シンジ

梶尾真治(かじお しんじ)
1947年熊本市生まれ。主な著書に「黄泉がえり」「壱里島奇譚(いちりじまきたん)」など。

【小松左京氏追悼エッセイ】「SF界のブルドーザー 小松左京さんを悼む」梶尾真治

(PDFバージョン:SFkainobulldozer_kajiosinnji
(編集部註:この原稿は2011年7月31日の熊本日日新聞に掲載されたものです。今回、著作者様と熊本日日新聞様のご厚意により、転載させて頂きました)

 小松左京さんの訃報を聞いて、私は無意識のうちに書庫へ行き、一冊の本を取りだした。
 小松さんの処女出版となるハヤカワ・SF・シリーズ「地には平和を」だ。この表題作を、私は高校生時代に同人誌「宇宙塵」誌上で初めて読んだ。それが同時に私にとって初小松SFでもあった。
 昭和20年8月15日に無条件降伏をせず本土抗戦を日本が選んだという平行世界を描いた、もしも…の世界。
 それまで、英米SFの奇想にばかり触れていたが、初めて日本人として読んでこそ最大の感動がもたらされるSF群に出会えた気がしたものだ。