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電子総合文藝誌『月刊アレ!』 Vol.18

(文責:片理誠)

『月刊アレ!』 Vol.18

 電子総合文藝誌『月刊アレ!』の2013年2月号は 【日本SF作家クラブ50周年記念小説特集】 と銘打たれたSF大特集となっております。

 巻頭対談のゲストとして瀬名秀明さんが登場され、『大空のドロテ』の創作秘話やSFに対する思いを語られている他、日本SF新人賞や小松左京賞の出身者(13名)が「消失!」を共通のテーマに設定して短編SFの競作にチャレンジしております! 各人各様、13通りの「消失SF」の妙味をご堪能くださいませ!

「はるかな町」瀬名秀明

(PDFバージョン:harukanamati_senahideaki
 少年はまっすぐ前を見据えて青い空の下を走っていた。
 いや、彼はすでに高校二年生であり、少年と呼ぶには成長していた。だから少年ではなく彼と呼ぼう。慶長年間に火災で天守を失った城跡の周りを、お堀に沿って左回りに走る。二度息を吸い、二度息を吐き、遮るものもなく見晴らしのよい車道を、次の曲がり角へ向けてただ前へ進む。そこへ到着したら、彼の前には次の視界がはるかに広がる。
 彼はいつも正面を見つめて走った。登下校で自転車のペダルを踏み込むときも、まっすぐ続く長い道をとらえて駆けた。

セナ ヒデアキ

瀬名秀明(せなひであき)
1968年静岡生まれ。作家。1995年、『パラサイト・イヴ』で第2回日本ホラー小説大賞受賞。1998年、『BRAIN VALLEY』で第19回日本SF大賞受賞。藤子・F・不二雄原作『小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団』(小学館)、短篇集『希望』(ハヤカワ文庫JA)など著書多数。

小松左京さんを偲んで(寄せ書き)

(PDFバージョン:komatusakyousannwosinonnde
 本サイト「SF Prologue Wave」は、この度の小松左京さんの訃報に接し、SFにも、また日本SF作家クラブにも、多大なご貢献のあった氏に敬意を表し、ここに小松左京氏の追悼企画として、天国の小松さんへ会員有志による『寄せ書き』を捧げます。
 ただし、ここにあるものが全てではありません。『追悼エッセイ』としてご寄稿いただいた方もおられます。また、氏の訃報は我々会員にとって衝撃であり、「ショックで、今はまだ何も書けません」と申される方が多数おられたことも、ここに付け加えさせて頂きます。
 小松左京さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。(「SF Prologue Wave」編集部一同)