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電子総合文藝誌『月刊アレ!』 Vol.18

(文責:片理誠)

『月刊アレ!』 Vol.18

 電子総合文藝誌『月刊アレ!』の2013年2月号は 【日本SF作家クラブ50周年記念小説特集】 と銘打たれたSF大特集となっております。

 巻頭対談のゲストとして瀬名秀明さんが登場され、『大空のドロテ』の創作秘話やSFに対する思いを語られている他、日本SF新人賞や小松左京賞の出身者(13名)が「消失!」を共通のテーマに設定して短編SFの競作にチャレンジしております! 各人各様、13通りの「消失SF」の妙味をご堪能くださいませ!

「日本壊滅」―宇宙細胞フルバージョン・オーバー1000Pより抜粋―黒葉雅人

(PDFバージョン:nihonnkaimetu_kurobamasato
※筆者より

 以下は、第9回日本SF新人賞を受賞させていただいた筆者デビュー作、
「宇宙細胞」――のフルバージョンからの抜粋です。
「宇宙細胞」は
 応募時550枚、改稿時1000枚超――、そして出版時570枚でした。

(改稿からの大削減は、全てわたし黒葉雅人のわがままによるもの。
 その節、担当の方には多大なご迷惑をおかけしました。
 この場、公の場を借りてお詫びします。
 まことに申し訳ありませんでした)

 削減した理由は【この話に、人間側の都合や思惑に行動は要らない】でした。
 ですが。
【ヒトが書き、ヒトが読むものは、ヒトが描かれたもの】ではないかという、当たり前といえば当たり前な思いに考えも、少なからず持っていました。
 加えて以下作は、
(書いた当時も含めた)近年の、なんとなく危うい気配がしないでもない日本および世界は【起こってしまった有事】の際に、どう考え、どう動くのか? という筆者なりのシミュレーションでもあります。

 いささか気恥かしいのですが、(ヒトと日本と世界)を筆者が愚考した一部を、今回、公にさせていただきます。
 なお数年前作の、しかも削除部分の御蔵出し――この点につきましては、読み手のみなさまの寛大な心でのご容赦、それを願うばかりです。

黒葉雅人

「31行+αで/80年代SFホラーしてみる」黒葉雅人

(PDFバージョン:31gyoupurasuarufa_kurobamasato

(注)

制作者
から、一言
申し上げておく。
これより御覧いただく
作品は<プロップ31機能>
を一部変更して――1つの物語
として試実作した<1機能1行物語>。
そしてまた制作者が愛してやまない世界、
80年代SFホラー映画へのオマージュである。
――それ以上のものでも、それ以下のものでもない。

「愛玩妖精カウ・アイー」黒葉雅人

(PDFバージョン:aigannyouseikauaii_kurobamasato
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≪愛玩妖精カウ・アイー≫

〈概要〉
 アーク・アイランズで発見された動物。
 多彩な毛色、瞳の色を持つ。
 小型なものは、身長一メートル。
 大型では、一・三メートル規格となっている。
 オプションとして、オスタイプの下半身、メスタイプの胸の大きさは、買い手の希望サイズに変更可能(ただし別料金)。

「ミドリ(ガ)(ノ)ドクハク」黒葉雅人

(PDFバージョン:midoriganodokuhaku_kurobamasato
 わたくし、クロロ、と申します。
 気がつけば――気がついたときにはもう生きておりました。
 わたくしの体の一番外側は、いろんな形に変化変形する不定形な膜でできておりまして、その膜の中を満たしているのは透明な粘液でございました。
 その粘液の中で、タンパクの粒とともに、わたくし自身の本質でありますところの細長い体を環状型にゆるく丸めたまま、ゆらゆら、ゆらゆらと漂わせておりました。
 わたくしが生きるのに必要なエネルギーを得るためのエサは、光と二酸化炭素、この二つさえあれば充分。他にはなにも要りません。それだけで満足。わたくしはなんの不満を感じることもなく、また特になにするでもなく、長いあいだ、ただ漂いつつ、生きておりました。

クロバ マサト

黒葉雅人(くろばまさと)
1967年生まれ――静岡県在住。
第九回日本SF新人賞受賞作「宇宙細胞」でデビュー。
「死霊」「ドグラ・マグラ」
「果てしなき流れの果てに」「百億の昼と千億の夜」
 に挑んだ長編在庫と腰痛持ち。